前回までのお話はこちらから
前回までの工程でアッパー以外のすべてを分解しました。
24.0cmの靴をサイズアップして24.5cmにしようとしていますが、釣り込み代が足りません。
そこで『ハカマ』と呼んでいる荒業で釣り込み代を足します。
テープ状に革を裁ちます。
アッパーにハカマテープを貼り付けて
ミシンで縫い合わせます
こんな感じで釣り代が足されました
無事釣り込み完了
爪先もギリギリ大丈夫
底を付けたら掬い縫いの跡の穴もミシン糸は見えません
あとは普通のマッケイのオールソールと同じですね。
シャンクと練りコルクを詰めて一晩放置
押し縁悩んだけどシンプルでいいかなー
本底を貼って
かかとを積み上げて
はい!完成!Before Afterをどうぞ!
BEFORE
AFTER
BEFORE
AFTER
修理項目まとめ
・ 24.0cmから24.5cmにサイズアップ&木型修正で幅の少しアップ
・ グッドイヤー製法からマッケイ製法へチェンジ
・ ミットソールとサイドライニングを取り除く
所感
・ この修理では±0.5cmのサイズチェンジが精一杯。靴の幅も多少であれば広げることも可能。
・ 状態によってはマッケイだけではなく、ハンドソーンでも修理可能だと思う。
・ メーカーの木型はないので、靴のセンターを完璧に合わせることは難しい。
興味を持っていただけたお客様へ
アクセスの良くない工房ですが、靴をお持ちください。
足を採寸させていただき、修理の可否を判断させていただきます。
費用は要見積もりとさせてください。(¥30,000〜)
詳しくはお問合せフォームよりご連絡ください。